Rion Hiragi/Resercher/Storyteller

〜 No.173 人は『負け方』を見ている〜

皆様こんにちは。

 

今日は、「負ける」ことについて書こうと思います。

 

私自身今年のテーマを「攻める」に設定していまして

「攻める」には「いかにして勝つか」と同時に

「いかに負ける事を恐れずに前に進めるか」

というのが至上命題になっています。

 

大人は、負けるのが苦手ですよね。

私も、成果が見えなかったり

コテンパンにやられると

勝負のテーブルに付くのが本当に億劫になります。

 

そんな私は最近、スポーツ選手から多くの事を学びました。

 

一人は山中慎介選手。

WBC世界バンタム級王座の12度目の防衛に成功した

プロボクサーです。

ボクシングの防衛戦では、連勝記録を作るために

格下の相手を選ぶチャンピオンもいるそうですが

山中選手は常に最強の相手を選んできたそうです。

 

その理由は

「ギリギリまで追い込まれないと、自分は成長しないから」

 

そして13度目の防衛戦。

これに勝てば、13連続世界王座防衛記録に並ぶという

歴史的な一戦です。

対戦相手に選んだのは、一回りも年下の

ルイス・ネリー選手。

 

結果、山中選手は4ラウンドで棄権。

防衛に失敗します。

(現在、ネリー選手はドーピングについてもめていますが…)

 

この様子はNHK『プロフェッショナル』で放送されていました。

勝負には勝てませんでしたが

私たちは、ボロボロになった山中選手に心を奪われる訳です。

 

「この人について行きたい」

「この人を応援したい」

「一緒に仕事をしたい」

と思うのは

 

失敗しない人・負けない人ではなくて

「負けを恐れずに勝負していける人」

「負けても、また挑戦しようと奮起する人」

です。

 

「負けた」としても

周りの人はその結果より

プロセスをはるかに重要視し

人としての資質を判断します。

 

夏の甲子園の準決勝では

広陵 vs 天理 という強豪校同士がぶつかりました。

広陵高校には、中村奨成君という世紀の打者がいるのですが

天理の投手は、9回裏のピンチでも中村君との勝負を避けませんでした。

試合では打たれてしまいましたが

全力で真っ向から勝負した投手を、誰が責めるでしょうか。

 

一方、松井秀喜選手が5打席連続敬遠され

1度もバットを振らずに、星稜高校が敗退した事(1992)があります。

負けた星稜高校には、球場からたくさんの拍手が送られ

勝った明徳義塾には、ものすごいブーイングが浴びせられました。

 

敬遠が一つの作戦であり

それ自体外野がとやかく言うべきではありませんが

人の感情はそう割り切れるものではないのです。

 

そしておそらく、自分の中でも

「負けを恐れて本気の勝負を避けた」というのは

一生の悔いとして残るでしょう。

 

勝ち負けの結果よりも

負けたプロセスの方が

より周りの人の印象に残り

自分の未来にも影響するのです。

 

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編集後記:

 

最近『ブレイン・マネジメント』(サンマーク出版)という本を読みました。

『話を聞かない男・地図が読めない女』を書いた著者さんの本です。

 

自動的に夢が叶うとか、装丁はスピっぽいのですが

実際は「数の理論」に基づき負けても負けても前に進み続ける、という

夫婦のド根性論が書いてありました。

 

私もここ数日、負けるのがデフォルトと思って

進み続けなければいけない事があり

この本の著者が書いている事に色々と共感しました。

 

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負けそうな人、読んでみると元気がもらえると思います。