Rion Hiragi/Resercher/Storyteller

〜 No.151欠点があるからこそ愛される〜

皆さまこんにちは。

 

今日は「自分の欠点・コンプレックス」

について考えてみたいと思います。

 

女性の場合、「欠点」と言えば

圧倒的に『容姿』が多いのではないでしょうか。

そして愛されるためには

「その欠点をなくさなければいけない」

と思っていませんか?

 

普段、皆さんに自尊心を高めるコツなどをお話させている私でさえ

実はコンプレックスの塊なんです。

 

私の場合は、小さい頃からずっと色黒で

10代の頃なんて体脂肪率35%位ありましたから

ぽっちゃりを通り越してデブだったんですよ。

 

色黒でデブというのは

思春期の私の自信を奪うのに充分すぎるインパクトがありました。

多分、それを今も引きずっているんでしょう。

 

人って基本、自分の事しか見ていないんですけど

自分は「他人に映る自分」に敏感になりすぎてしまいます。

 

自分にしか見えない欠点を

百倍くらい大きく感じてしまうんですね。

 

そこで今日は、高須クリニック院長が

パートナーの西原理恵子さんに送った言葉をご紹介します。

 

西原さんは、実は何度も美容整形をお願いしているそうです。

でも、高須院長は「できるけどしない」の一点張りなんだとか。

その理由をこう語っています。

 

「人は欠損に恋をするんです。黄金律でないもの、弱いもの、足りていないもの、人はそれを見たとき、本能で補ってあげようとする。その弱さや未熟さを自分だけが理解していると思う。欠損の理解者となるのです」

 

 

この言葉を聞いて

私は前に脚本家クラスで教わった事を思い出しました。

 

それは

「登場人物を魅力的に描きたいなら『欠点と弱点』を必ず作れ」

というものです。

 

完全無欠なヒーローは

実は全く魅力的ではありません。

 

「登場人物の欠点」について

有名なアニメで考えてみましょう。

 

例えば、「ドラえもん」に出て来るのび太。

のび太なんて、得意なのは昼寝とあやとりくらい。

勉強はできないし、遅刻はするし、頼りないし

本当にダメキャラです。

 

でも、こんなのび太が

ここぞという時に、しずかちゃんやドラえもんのために

自分の限界を越えようとして頑張ります。

結果、成績優秀で品行方正な出木杉君より、好感度が高くなる訳です。

 

ジャイアンの欠点はどうでしょう。

ジャイアンは「俺のものは俺のもの。お前の物は俺のもの」という

どうしようもないいじめっ子です。

 

でも、映画では普段傍若無人なジャイアンが

のび太や仲間のピンチを、自分の危険を顧みずに救いに行って

そこが感動のポイントになったりします。

 

こののび太とジャイアンにもあるギャップが

みんなに愛してもらう秘密になるんです。

欠点があるヒーローだから愛される、という事ですね。

 

 

「欠けている」ものを「なくす」事について描いた

『ぼくをさがしに』(シルヴァ・スタイン著)という絵本があります。

 

絵本では、一部が欠けた球体の主人公は

「自分に欠けた一部」=「満たされないもの」を探して行きます。

 

"なにしろぼくの体はかけていて

あんまり速くは転がれない

それで立ち止まっては

みみずとお話する

この花はいい香り......"

 

主人公は、完全な球体になると速く転がる事はできるけど

代わりに色々な事ができなくなってしまいます。

 

欠けているものが満たされれば幸せなのか?

満たされていないからこそ、得られる物があるんじゃないか?

とこの絵本は教えてくれます。

 

完璧な人間になろうとすると

逆にその過程で失うものも多いのかもしれません。

 

 

「欠点があるからこそ、大切な人に愛してもらえる」

と思えると

必要以上に自分を卑下することもなくなりそうですね。

 

 

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編集後記

 

毎週木曜日、『ウートピ』様に私のインタビューが

4回に分けて掲載される予定です。

 

http://wotopi.jp/archives/51745

 

2回目は、アラサー・アラフォー女性が抱える

「結婚」と「お金」の妬みについてもお話しています。