Rion Hiragi/Resercher/Storyteller

〜 No.130 ポジティブ感情を増やす日常のコツ5つ 〜

皆さまこんにちは。

 

前回は、「運のいい人」が持つ

「ネガティブ感情」と「ポジティブ感情」の

黄金比率をご紹介しました。

 

人生が上手く回り出すか、それとも後退してしまうか

それは「ネガティブ感情」と「ポジティブ感情」の比率が

1:3」になっているかどうかでしたね。

 

フレドリクソン教授とロサダ氏が提案したこの黄金比率は

その後1000を越える学術論文に引用されました。

 

でも実は

この比率に異を唱えた研究者もいます。

ブラウン氏、ソカル氏、フリードマン氏の三名です。

 

彼らはロサダ氏の数式の不完全さを論じ

そもそも具体的なティッピングポイントは

存在しないと結論付けました。

 

その批判を受け

フレドリクソン教授は数式の不備を認めましたが

一方でポジティブ感情がネガティブ感情の3倍を越えるグループには

それを下回るグループと明らかな違いがあると

いくつかのケーススタディで証明しています。

 

全体的な議論を見てみると

全ての人に一つの数字を適応しようとしたのが問題のようです。

 

年齢などによって若干のばらつきはあるものの

総じてポジティビティを上げることは

良い人生を送るためのゴールには間違いありません。

 

そこで今回は

日常で「意識的に」ポジティブ感情を増やすコツを5つご紹介します。

「毎日が不安やストレスで押しつぶされそうなのに

どうやってポジティブ感情を増やせばいいんだ」

と感じる方も、参考にして下さい。

 

 

1.    瞑想する

2.     

何年も瞑想している僧たちは、脳の「左前頭葉前部皮質」という部分が普通の人より発達しています。この部分は、幸福感を感じる部分でもあります。瞑想といっても、難しくありません。一日五分でもよいので、目を閉じてゆっくりとした呼吸に意識を集中してみましょう。瞑想はリラクゼーション効果・ストレス減少・免疫力の向上など幅広いメリットがあります。

 

 

2. 人に親切にする

 

誰かに「喜んでもらえる行動」を増やしてみましょう。利他的な行為はストレスが軽減され、自分の幸福度が上がることが証明されています。一日に五つ何か親切は行為をするように指示された人たちは、それをしなかった人たちに比べはるかに幸福度が上がり、かつ幸せ感がその後何日も続いたという研究もあります。大掛かりな事でなく、後ろの人のためにドアを開けてあげるとか、その程度でも構いません。

 

 

3. 運動する

 

運動すると、快楽をもたらすエンドルフィンやセロトニンが分泌されます。うつ病の患者を3つのグループに分け、1つ目のグループには抗うつ剤を処方し、2つ目のグループには抗うつ剤に加えて週345分間の運動、3つ目のグループには週345分の運動を課しました。そして六ヶ月後うつ病の再発率を調べたところ、1つ目と2つ目のグループは38%ほどうつが再発していましたが、運動だけしていたグループの再発率は、わずか9%だけだったそうです。

 

 

4. 楽しい計画を立てる

 

旅行や何かの趣味など、楽しい計画を立ててみましょう。実際に旅行している時より、計画を練っているときの方が、幸せ度が高いという研究もあります。

 

 

5.モノを買う以外にお金を使う

 

バッグや時計などのモノを買っても、その幸せは長続きしません。形としては残りませんが、外食や旅行など思い出になることにお金を使ったり、人のためにお金を使ったりすると幸福度が上がります。

 

 

幸福度を上げるのに

一番大切なのは「出来事への意味付け」を変えることです。

 

でもここにとりかかるには

ちょっとした意気込みが必要です。

 

今日ご紹介した5つのポイントを普段から実践し

トータル的なポジティブ感情の量を底上げしてみましょう。

 

それでは、良い連休をお過ごし下さい!

 

 

参照:

『幸福優位1つの法則』ショーン・エイカー

Fredrickson, B. (2013). Updated thinking on positivity ratios. American Psychologist, Vol 68(9) doi:10.1037/a0033584

Brown, N.L., Sokai, A.d., & Friedman,H.L.(2013). The complex dynamics of wishful thinking : The critical positivity ration. American Psychologist, 68, xxx-xxx.doi:1037/a0032850

 

 

 

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編集後記:

 

足立区の辰沼小学校では、いじめ撲滅のために

「学校を楽しくするプロジェクト」を生徒主導でしているそう。

「学校が楽しければ、他の子をいじめる気にならなくなる!」

生徒代表のグループは、このスローガンをもとに

けん玉選手権や、フラッシュモブのイベントを企画してきました。

実に理にかなっています。本当に素晴らしい子供達ですね!