Rion Hiragi/Resercher/Storyteller

柊のメルマガ〜No.94  困難に挑戦したくなるマインドセットの作り方〜

今年ももうすぐ終わりですね。

今回は

皆さんにぜひ2015年を振り返りながら

記事をお読み頂ければと思い

最初に質問をさせて頂きます。

 

1. 今年一番「しんどかった時」はいつでしたか?

2. 今年一番「成長できた」と感じた時はいつでしたか?

 

1.は「もう自分はこれ以上前に進めない!」

と思った時

または「これ以上落ちる事がないほど落ちてしまった時」

を挙げる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

ここでもう一つ質問です。

2.で「自分が幸せだった時、全てが順調だった時」を挙げた方は

果たしていらっしゃるでしょうか?

 

「人間的に一回り大きくなれたかな」

という成長は

ほぼ100%、困難に直面する過程で生まれます。

 

だから

 

「お金も、仕事も、人間関係も、健康も全てが

この上ないほど上手くいっている状態」というのは

言葉を変えれば自分の成長が止まっている時期なのです。

 

でも

頭を殴られた様なひどいショックを受けた時は

「試練よ!ありがとう」

とはなかなか思えませんよね。

 

そんな時は、こう考えてみませんか?

 

『ここで、人生ポイントをためる!』

 

実はこれ

私が娘(8才)に言い聞かせている言葉なんです。

 

ある日

娘が通っている習字教室の先生から

かなり焦った様子の文面のメールをもらいました。

 

なんでも

展覧会用に保管しておいた娘の出品作品を

不覚にも汚してしまったので

申し訳ないが

もう一度レッスンを設定させて頂きたいという事。

 

この作品は娘自身が「奇跡の一枚が書けた!」

というほどの思い入れがある作品で

これを出品できれば必ず賞がもらえるね

と先生も私も話していた出来でした。

 

これが出品できなくなってしまったと分かった娘は

「もう出さなくていいよ。だから追加のレッスンには行かない」

と本当にがっかりしてしまいました。

 

ここで

「ママも本当に残念だけど、自分は全然悪くなくても

たまにどうしようもない事が起こっちゃうんだよ。

でもそこから逃げないで、自分が出来る事を一生懸命すると

『人生ポイント』がたまって夢がかなう力が強くなるんだよ」

と話をしてみたのです。

 

人生の困難を成長の糧にできる人には

大きな特徴があります。

 

それは

「今感じている痛みを、将来の希望と結びつけられるか」

 

行動経済学者のダン・アリエリー教授は

高校時代に事故で皮膚の70%以上がⅢ度熱傷という

重度の火傷を負いました。

 

手術、理学療法、治療のどれを取っても

身悶えするほど苦しかったそうですが

「これを頑張れば必ず良くなる。回復が早くなる」

という希望を持ったそうです。

 

教授はこの経験を通して

「わたしたちが経験する痛みの量は傷のひどさだけでなく

どんな状況で苦痛を経験するか、

苦痛にどんな意味を与えるかによって決まる」

と話しています。

 

また

 

当代一の企業家と呼ばれるイーロン・マスク氏には

前妻との間に5人の子供がいます。

交通手段はプライベートジェット

遊び相手はモナコのロイヤルファミリーという

華々しい世界で暮らす子供たちです。

 

しかしイーロンは

「子供たちには恵まれた環境でなく、試練が必要だ」

とインタビューで答えています。

「何度も潰れそうになったおかげで今の成功がある」

と身をもって感じているからでしょう。

 

ダン・アリエリー氏も、イーロン・マスク氏も

そして世の中の成功者と呼ばれる人のほとんどが

困難の中に未来の希望を見つけようと

必死にもがいたのです。

 

だから、ぜひ皆さんも

「もうダメかもしれない」と思った時は

 

「ここで将来のポイントを貯めてやるんだ!」

と開き直ってみて下さい。

 

困難に屈しない人は

運に好まれます。

 

今年

皆さんはどんなポイントを貯められましたか?

 

 

参照:

『不合理だからうまくいく』早川ノンフィクション文庫 ダン・アリエリー 

『イーロンマスク 未来を創る男』講談社 アシュリー・バンス