猛暑が続いておりますが
皆様体調は大丈夫ですか?
私は一昨日まで八重山諸島を旅行していました。
実はそこで台風13号の直撃を受けて
予定日に帰れなくなったのですが
今回メルマガに紹介する心理実験を知っていたので
台風がそれてから、あえてすぐに帰らずに
2日旅行を延ばしました。
どんな実験か、早速見て行きましょう。
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「終わりよければ全てよし」という言葉は
心理学的に実に的を得ています。
私たちの記憶は経験した事を全て平等に評価する訳ではなく
「どんな終わり方をしたか」
で全体の印象が大きく変わるからです。
つまりそのイベントの「最後の瞬間」が「苦痛」であれば
「イベント全体が不愉快」と感じ
途中で何度か嫌な思いをしても最後の瞬間が
さほど苦痛でない・もしくは「楽しい」ものであれば
「イベント全体のイメージが良く」なります。
これを裏付ける
「冷水の中に手を浸す実験」というのがあります。
ここで被験者は
①14度の冷水(かなり冷たいがギリギリ我慢できる温度)に60秒間片手を浸し、60秒が終了すると手を出すように言われ、温かいタオルが渡される
②14度の冷水に60秒片手を浸すところまでは①と同じだが、60秒が過ぎると温かいお湯が注がれ、被験者は1度温度が上昇した水中にプラス30秒手を浸し続ける
という①と②の実験を左右の手で1回ずつ行い
3回目は「①と②のどちらの実験ならもう一度しても良いか」
自由に選べるようにしました。
普通に考えると
30秒も余計に冷水に手を浸したくないので
① を選びそうなものですが
実は被験者の80%があえて30秒間余計に苦痛を味わう
②を選んだのです。
似たような結果は
麻酔を使わない大腸内視鏡検査でも見てとれます。
①患者Aの検査は8分で終了したが、終了した瞬間に非常に苦痛を感じていた
②患者Bの検査は24分かかったが、終了した瞬間はほとんど苦痛を感じていなかった
という場合
患者Aの方が患者Bより
2倍弱この検査に悪い印象を持ちました。
(参考文献:『ファスト&スロー 下』ダニエル・カーネマン 早川書房)
これは、私たちが「経験」と「記憶」を混同して
「認知的錯覚」が生じるからです。
特に「どんな終わり方をしたか」が
記憶にとても大きな影響を及ぼします。
途中経過がいくら楽しくても
最後がそうでなかったばかりに
他の楽しい思い出も帳消しになってしまいがちです。
(実際に経験は帳消しにはならないのですが、そう感じてしまうのです)
これは離婚や転職にも当てはまりますね。
「あいつは最低だった!」とか
「あの職場は最悪だった!」と感じていたら
もしかしたら最後の接点を持った瞬間が
良い形ではなかったのかもしれません。
夏の思い出をより楽しいものにしたい!とお考えなら
「どう終わるか」を意識してプランを立ててみて下さいね。
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編集後記:
今回の旅行では小浜島で満天の星を眺められました。
星座アプリってご存知ですか?
空にかざすとどこに何の星座があるか分かるのですが
それが大いに役立ちました!
世間的には今からお盆ですが
私は溜まっている仕事に取りかかります…。
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