Rion Hiragi/Resercher/Storyteller

柊のメルマガ 〜No.19最初の一歩を踏み出せない理由〜

アンガーマネジメントでは

不安・ストレスのコントロールの初歩にも触れています。

 

上手に不安をコントロールするには

今自分が抱える問題を

「自分が努力して状況を変えられるのか/変えられないのか」

にまず分けて

「自分の努力で変化を起こせる事は、変化を起こす」

のがポイントなんです。

 

でも、変化を起こせるはずなのに

一歩を踏み出せない人が非常に多いのですね。

 

この「恐くて一歩踏み出せない心理」について

以前連載中のtrinityの記事

2014年~変化を起こしたい貴女へ」

でも書かせて頂きましたので

お読みになっていない方はまずこちらからご覧下さい。

 

http://www.el-aura.com/2014010804/

 

今回、この中で触れている

「損失回避の心理」について少し詳しく書かせて頂きます。

 

私達は

「新しく何かを始めて得るもの」より

変化を起こすことで今持っているものを失うもの」

の方を過大評価してしまいます。

 

例えば、離婚した方が幸せになると分かっているのに

色んな不安が湧いて来て仮面夫婦を続けているだとか

独立した方が人生充実するだろうと思っているのに

文句言いながらサラリーマンしている。

もしくは株で損切りできないetc……

 

みなさんも心当たりがあると思います!

 

これには、私達の古い脳の一部

(人には原始的な古い脳と

高次認知機能を司る新しい脳があります)

腹側線条体(ふくそくせんじょうたい)

と呼ばれる部分の活動が関係しているんです。

 

古い脳は

動物である限り抑えられない衝動を司ります。

なので、新しい事を始めると

それによる損失を恐れるのは

人間である限りしょうがないんですね。

 

例えば、1.2.のどちらの宝くじが欲しいですか?

 

1.もれなく1万円があたる宝くじ

 

2. 90%の確立で12000円が当たるけど

10%の確立で何ももらえない宝くじ

 

大多数の人は1.を選びます。

冷静に考えると

10人中9人は12千円をもらえるので

2を選ぶ人が多くてもよさそうなのですが

理性がうまく働かなくなってしまうのです。

 

京都大学のこころの未来研究センター、阿部准教授によると

「損失を回避しようとする強さ」は

この腹側線条体が活動する個人差と密接に関係しているそうです。

 

もし何か決断したのに

なかなか恐くて一歩踏み出せないという方は

自分の古い脳が変化を邪魔してる

と冷静に捉えると勇気が出て来るかもしれません