『人生に変化を起こせるのは自分しかいないー』
葛藤しながらも変化することを選び、未来をクリエイトしている『感情美人』をインタビュー形式でご紹介します!
南 直子さん (魅力プロデューサー)
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小さな世界のスペシャリストのブランド戦略をサポートするコンサルタント。
前職は、従業員数2万人の大手建築建材メーカー。入社2年で新ブランドの戦略立案からブランド育成まで任され、延べ100人のブランドマネジメントを行った結果、ブランドランキングを上位に導く。その後10年にわたり事業戦略や、企画、商品のプロデュースなどマーケティングを中心に活躍し、自身がプロデュースした商品は前年度の180%を達成。しかし出産し復職した後、仕事の質も査定も下がるという厳しい現実に直面し、転身を決意。現在はフリーランスからサロン経営者まで、多岐にわたる業種のブランディングを手掛けている。
出産後、仕事と育児の両立の厳しさを糧に起業ー
Q.「今」の自分を選ぶまでにあった、ターニングポイントを教えて下さい。学生時代から今のような仕事に興味があったのですか?
南さん:実は大学に進学した時は、スポーツ選手の靴をデザインする仕事などをしてみたかったんです。なので人間工学を学べる大学に入ろうと理系を選んだのですが、諸々の理由で人間工学ではなく建築科で学ぶ事になりました。ここで「コンセプト作り」の楽しさを知ったので、結果的には今の仕事につながっていますね。就職してからは「年配の方の住居+人間工学」に興味が出て来ました。社会はバリアフリーに注目が集まっていましたので、会社に「ユニバーサルデザイン」を提案したら採用され、入社2年目でチームリーダーになりました。会社の中で誰もやっていなかったというのも理由なんですが......上司の命令を聞いていただけなら、こうはならなかったと思います。社内報でのコラムを持ったり部下を持ったり、専門性を持つと立場も全体の見え方も変化するんですよね。「日経ユニバーサルデザイン」でランキング上位にもなり、社内での評価も上がって仕事量も増えました。そしてその矢先に妊娠。でも「自分が頑張れば何とかなる」と思い無理をした結果、切迫早産になってしまったんです。加えて社内の一部の人とは色々な理由から軋轢も生まれ、会社で働く意味をもう一度考えざるを得なくなりました。自分の中で一番大きいターニングポイントは、出産と、起業のタイミングですね。
Q. やはり出産は、キャリアを考える上で大きな転機でしたか?
南さん:以前勤めていた会社では、出産するとそれだけで評価が下がってしまうんです。そして2人目を出産したら、やっぱり下がる。後輩はどんどん出世しているのに(笑)、今迄の経験値は無視されて任されるのは単純な資料作り。これはおかしいんじゃないか。子育をしながら経済的自立はできないのか?と自分の中で葛藤する気持ちがだんだんと大きくなりました。それと通勤時間も大きな壁でした。当時は往復3時間もかかっていたんです。
Q.そこで他の道も考えたと。
南さん:上司から、「君は漠然としたイメージを言語化するのが上手いね」と言われた事があって、じゃあライタースクールに通ってみようかと思ったんです。そこには本当に色々な人がいて、会社に勤めあげる事だけが唯一の正解ではないという現実を知りました。そこで学んでいた仲間の一人から、「プロデュースに詳しいなら、私をプロデュースしてみてよ」とリクエストされたんです。今まで私は「物」のプロデュースはしてきましたが「人」はやった事がなかったので躊躇したものの、思い切ってやってみたら、これが楽しかった(笑)。なんだ、物も人も変わらないじゃないかと。それから本格的にブログなどでの情報発信も始めました。「会社から必要とされていない」のではなくて、「社会の中で自分が立つべき位置が違う」んじゃないかな、と思ったんです。自分が価値を生み出せば、そこから収入が作れるのではないかと。
Q.新しい道を選ぶために、どんな気持ちと葛藤しましたか?
南さん:起業においては、安定した収入が一番大きかったです。あとは、子育てを大切にしたいと思い起業したのに、実際忙しくてあまり変わらないんじゃないかというジレンマがありました。
Q.どうやってそれを克服しましたか?
南さん:安定した収入については、自分をブランド化していく準備を会社をやめる前から数か月やっていました。この準備が功を奏したと思います。とはいっても、辞めたあとすぐはもちろん不安でした。パートをやりながら起業しようか。時給890円か980円かどうしようか。と本気で悩んでました(笑)。地元でライターしながら、パートして、起業して安定収入とも考えました。
が、もちろんそんなうまいバランスで仕事はできないのでそんな考えはやる前に捨てました(笑)。細かい話、扶養にも入ることのないまま、根拠のない自信をもって、そういうちまちました考えをやめようと思えたのです。
また、いきなり不特定多数の人を集客するのではなく、自分のサービスを一番必要としている人が集まる場所を見つけてそことのリアルにつながるご縁をチャンスに、セミナーをやらせていただくことで、ブログよりも先にリアルな場でお客さまと出会うことができました。
それからは素晴らしいお客さまに出会えて、おかげさまでOL時代よりもいただけるようになりました。それでも、フリーランスですから安定はするわけではないので、不安や葛藤は少なからずつきまといますね。でも、どこかでやるしかない!と決めて前に動くようにしています。
自分の資質や感性を活かして仕事ができる楽しさと自由、素晴らしい出会いで人生がより豊かにー。
Q.今の道を選んだ結果、「手に入れた物」「失った物」は何でしょう?
南さん:手に入れたものは、自由と素晴らしい出会いです。それから「自分を活かす」ということと、子どもとの時間も手に入れました。失ったものは「毎月決まった額が振り込まれる」という意味での安定でしょうか。
Q.この決断をして、良かったですか?後悔していますか?
南さん:良かったと思っています。自分の資質や感性を活かして仕事ができる楽しさと自由さ、素晴らし出会いは、これまでの人生をかなり豊にしてもらったと思います。後悔はしていません。
Q.これからどんな未来を創って行きたいですか?
南さん:これからは、今まで慣れ親しんできた自分のエゴを手放して、より自分らしく自由に生きて、自分の手で未来をつくれる人になりたいです。また仕事面では、起業の方以外に、子どもや地元鎌倉にブランディングの楽しさと豊かさをシェアできる活動ができたらと思います!
「やる」と決める事が大事!
Q. 迷っていた頃(昔の自分)にアドバイスを送るとしたら、どんなものですか?
南さん:これは今も送りたい言葉なんですが......
「不安や恐れからの選択や行動は、いい結果をもたらさないよ」
「やると決めることが大事」
「自分はダメかもしれない。うまくいかなかったらどうしよう。失敗したらどうしようと過剰に自分を守る必要はないよ。」
「不安や恐れでぐるぐるして進んでないんじゃない?いつまでそこにいるの?」
という感じですね。
Q.最後に、ご自身の強みを教えて下さい!
(*筆者注: 集中力、決断力、行動力、継続力、想像力、分析力、向学心、独創性、コミュニケーション力、寛容性、プレゼン力、他から選んで頂きました)
南さん:行動力、想像力、分析力、向学心、独創性、プレゼン力などでしょうか。クライアント様が進むべき未来を、しっかりとイメージできるように言語化するのが得意です。
笑顔がとても素敵な南さん、これからも益々のご活躍をお祈りしています!
(聞き手&編集:柊りおん)